『センセと昇の温泉旅行』


R−18です(^^ゞ
お子さまは回れ右っ!(笑)




「これ、降りていくの?」

 夜もすっかり更けて、都会では見られないほどの星が瞬く山の中。
 温泉街から離れた静かな宿に二人はいた。 

 貸し切りだと言う露天風呂はこの下にあるらしい。

「ホントに大丈夫?」
「いいから、ほら」

 直人は昇の手を引いて、ゆっくりと渓谷の方へ降りていく。

 降りていく階段は屋根がついていて、確かにこの道であっていると言うことを教えてくれているのだが、初めてこう言うところへ来る昇は内心で冷や汗をかいている。 

「まだ降りるの?ずいぶん来たよ」
「大丈夫だって。そんなに不安なら抱っこしてやろうか?」
「な、何言って…」

 文句を言おうとしたとき、唐突に道は終わりを告げ、目的のものが視野に入る。

 大小二つの露天風呂。

「わあ…」 

 湯気に霞むちょっと神秘的なその光景に、思わず昇は小さく歓声を上げた。

「な、いい感じだろう?」
「うん!」






 静かに湯に浸かっていると、1月の寒風に冷え切った身体がじんわりと解れていく。

 周りは木立に囲まれ、真上を見上げると、あれほど瞬いていた星たちもその隙間からかすかに見え隠れする程度だ。

 耳に入るのは、僅かな水音だけで…。

「静かだね…」
「ああ、嘘みたいに静かだな」

 室内ならとっくにのぼせてしまう頃だろうが、頬を撫でる冷え切った空気がそれを許さない。

「のぼる…」

 時折緩く吹く風が木立を揺すり、さやさやと葉の音を立てる。

「なおと…」

 ゆっくりと近づく吐息もほんのりと暖まっている。

「…ん…」

 ギュッと肩を抱き寄せられたのと、唇が触れるのは同時だった。

 触れるだけの口づけが繰り返され、やがて少しずつ深くなる。

 そして、深くなっては離れ、離れては深くなり…。

 甘い口づけに酔ううちに、昇の身体はいつの間にか直人の膝の上に横抱きにされていた。

「こう言うとき、浮力ってありがたいな」
「何言ってんの」
「だってほら、こうやって…」

 直人はポンポンと昇を揺すってみる。

「わっ、やだっ」

 いきなりのことに、昇は慌てて直人の首にしがみつく。

「もう〜」

 プウッとふくれた頬はほんのりピンクに色づく。

 そして、濡れた金色の髪から落ちる雫は、やはり金色に見えて…。

「のぼる…」
「…あ」

 いきなり首筋に顔を埋められ、そっと舐められる。

 その刺激に少し背を反らせると、今度は白い胸を小さく飾る、淡く色づく突起を含まれる。

「ふ…ぁ…」

 そしてその間にも直人の掌はしなやかに反る昇の背から腰、そしてスラッと伸びた細い足へと伸びていく。

 やがて…

「ん…あ、あぁっ…」

 与えられる緩やかな刺激に昇が小さく高く、声をあげる。

「だ、だめ…なお、と…」

 首にしっかりと巻き付いていたはずの昇の手が、直人を引き剥がそうと暴れる。

「だめ?どうして?」

 咎めるように言う直人に、昇は首を振った。

「だって…声…でちゃう…」

「いいよ、可愛い声なんだ、聞かせてくれ」

「なに、言って…。ここ、外…。聞こえ……ちゃ、う…」

 いっこうにやめる気配のない直人の愛撫に、昇は声を途切れさせながら必死で訴える。  

「大丈夫。ここは他の部屋からもずいぶん離れてる。昇の可愛い声なんか聞こえやしない」

「で、も…っ」

「…聞かせたりするもんか…。昇の可愛い声、誰にも…」

 言いながら、昇を高みへ導くように手の動きを早くする。

「あ…っ、ダメだってばっ」
「なんだ、まだなにかあるのか…」

 無駄な抵抗をやめようとしない昇を、今度はねじ伏せるように追いつめる。

「や、やめて、お湯が汚れ…んっ…あっ」

 小さな悲鳴を上げて、昇が弾ける。

 そして荒く息を継ぐ昇の耳に直人が柔らかい声で囁いた。

「心配いらない…。ここは湯量が豊富で、15分ですべて入れ替わるそうだから…」

 そんなことまで調べてるのかと、半分飛びかかった意識の中で昇が呆れていると、身体の奥へと何かが潜り込もうとしてきた。

「え…」

「え、じゃない。じっとして、昇。今動くと傷が付く」

 湯のせいか、たいした抵抗もなく、直人の長い指が潜り込んでくる。 

 そして、身体も暖められて緩んでいるのか、いつものような圧迫感がない。

 だから、今昇に伝わってくるのものは『快感』だけで…

「ん、あっ…」 

 昇の小さな口から熱い息が漏れだす。

「昇…愛してる」

 熱い息を塞ぐように直人が口づけ、そして…。

「んっ……くっ…」

 声が出せない分、白く細い喉が鳴る。

 肩をギュッと抱かれ、両足を揃えた状態で少し抱え上げられて、昇は膝の上に横抱きされたまま、直人を受け入れた。

「は…あ…」

 漸く唇が解放されても、もう、昇には言葉が紡げない。

 ほんの少し揺すられただけで、体中を電流が走り抜けたようになる。

 柔らかな水音をたて、昇のつま先が湯を蹴って跳ねる。

「や……あ…っ、あぁっ……」
「ほら、力抜いて。いい子だから」

 そうは言われても、ただでさえ身体の浮かぶ湯の中で、しかも不安定な形に抱かれた昇は思わず全身に力を込めて直人に縋り付こうとする。

「昇…大丈夫だから…」

 そう言いざま、直人は大きく昇の身体を突き上げ、同時に浮いてしまう華奢な身体をきつく引き寄せる。

「…っあ……」 

 いきなり深く繋がられた身体は大きく跳ねようとした。

 しかし、きつい拘束がそれを許さない。

 そして、繰り返し揺すられる身体が次第に熱く溶けて…。

 登り詰め、すべてが真っ白になる瞬間、直人の声が深く昇の聴覚に刻まれる。


「この身体も、声も、心も…何もかもみんな、私のものだ…昇…」


 その独占の呪文に、昇はうっとりと微笑みを漏らして意識を閉じた。


END

何故か最近1番人気の年の差カップルv
光安先生と昇くんのラブな夜でした(*^_^*)

greemさまのリクエストでしたv
バックで戻ってねv