幕間「その羽を広げるのは」





 12月初旬の寒い朝。
 聖陵学院にビッグなお客がやってきた。

 OBにして、今や世界ナンバー1と言われているオーボエ奏者、アーネスト・ハース。


「祐介! 久しぶり!」

 来客用駐車場まで出迎えに来た祐介と、アニーががっちりと握手を交わす。

「忙しいのにすまないな」

「ううん、こっちこそ、定期的にレッスンに来たいなあって思いながら、スケジュールに流されちゃって。やっと来ることができて嬉しいよ」

 授業が始まっている静かな校内を、音楽準備室までゆっくり歩きながら、2人は高校時代に戻ったかのように会話を弾ませる。

「佐倉は? 元気にしてる?」

「うん。本当は一緒にくるはずだったんだけど、あっちでのオーディションが被っちゃったんだ」

「オーディション?」

 司もあちらではすでに活躍しているヴァイオリニストで、今さらなんのオーディションを…と思ったのだが。

「…もしかして、それ」

「うん、そう。第1コンサートマスターのオーディション」

 世界中から精鋭が集まってくることで有名な、アニーが音楽監督を務めるオーケストラに、司は3年前から所属している。

「司が合格すれば、うちで日本人のコンマスは初めてだからね。多分こっちでも大きく報道されるんじゃないかな」

「勝算は?」

「99%」

「残りの1%は?」

「司のお寝坊さん」

「なんだそりゃ」

 思わず顔を見合わせて笑ってしまう。

「いや、でも本当に大丈夫なのか?」

 実は笑い事ではないのでは…と案じてみれば。

「大丈夫。実はさやかさんにお願いしてきた」

「姉貴に?」

「うん。ちゃんと起きてるか電話で確かめてもらおうと思ってお願いしたら、直接たたき起こしに行って、そのまま歌劇場まで車で連行してくれるって」

「え、そんなに近かったっけ」

 アニーと司が暮らす家と、桐生家はそんなに近くはなかったはずだと祐介は思い起こす。

「ああ、夏に引越したんだよ。今は車で20分くらいなんだ。だからしょっちゅう行き来してるよ。あ、英も奏も元気だよ。奏は時々、『渉に会いたい』って泣きべそかくけど」

「ああ、奏はお兄ちゃん子だからなあ」

 夏にこちらの桐生家で再会したときも、渉にくっついて離れようとしなかったのが思い出される。

「でも、英のブラコンも相当だね」

 アニーが含み笑いで言った。

「…なんか聞いてるか?」

 この夏、里帰りしていた英本人から直接相談された、重要な話があった。

「うん、聞いてるよ。渉は知ってるの?」

「いや、知らせてない。英が渉には言わないでくれって言うんだ」

「え、それはまたどうして」

「仕返ししてやるんだってさ。渉はぎりぎりまで英に言わなかったそうだから」

「ああ、英は渉がそのまま音楽院へ行くと思ってたからね。英もそのままあとを追っていくつもりでいただろうから」

 あの時は珍しく大げんかになったっけ…と、アニーが思い出す。

「まあ、英自身のチェリストになりたいっていう意志は固いし、あの実力だから、どこで勉強しても大差はないと思うけどな」

 渉と違って英は幼い頃からチェロだけに興味を示してその道を進んできた。それこそ、まだ父親の膝の上にいる頃から。

「それにしても、仕返しとは可愛いね。知らされた時の渉の顔、見てみたいな」

 面白そう…なんて言いながら小さく笑う。

「で、彰久は? 元気?」

「ああ、昨日の電話では元気だった」

「あれ? ツアー中?」

「今年も赤坂先生のツアーにかり出されてるんだ。3週間くらいかな」

「そうか、それは寂しいね」

「そうだな。さすがにきついかな。ここのところ、なんだか疲れが溜まってリセットが効かないよ。顔を見れば一発で疲れなんか吹き飛ぶんだけどな」

 ついつい惚気てしまうのは、相手がアニーだからこそ。

「ふふっ、幸せだねえ、浅井センセ」

「それ、やめろって」

 高校時代に戻ったかのようにじゃれあううちに、音楽準備室に辿り着いた。 


「さ、どうぞ」

「ありがとう。う〜ん、やっぱり懐かしいなあ。卒業して何年だっけ?」

「16…いや、17年くらいか」

「その間、4回しか帰ってこれてないもんなあ」

「そりゃあ、あっちであんなに忙しくしてたら無理だって」

 葵もいつも言っている。アニーは働き過ぎだと。

「で、オーボエは全員で何人いるの?」

「全員だと6人だな」

「OK、全部面倒みるよ」

「え、時間大丈夫なのか?」

「うん。まあ、首席と次席の子に時間取っちゃうと思うけど、他の子も少しずつでも1対1で見てあげたいし」

「悪いな」

「何言ってんの。みんな僕の可愛い後輩じゃない」

 アニーは高校時代のように、ポンッと祐介の肩を叩き、茶目っ気たっぷりに片目を閉じた。



                   ☆ .。.:*・゜



「浅井先生遅れるって」

 凪が僕に教えてくれる。

「あ、もしかして」
「うん、アーネスト・ハースさん来てるだろ? で、院長室とか行ってたら、理事会の人につかまっちゃったんだって」

 パパが和真に約束したとおり、アニーが来てくれた。

 司ちゃんが来られなくて残念なんだけど。

 授業が終わってすぐ、短い時間だったけど、10ヶ月ぶりくらいに会えていろんな話をした。

 僕の家族の近況とか、司ちゃんのこととか、学校生活とか。

 で、今日は合奏が終わったら、それから夜までの間、オーボエのみんなはアニーの個人レッスンが受けられる。

 和真は朝から様子が変で、どうしたのかと思ったら、もうめちゃくちゃ緊張してたんだ。

 あの和真が緊張してるなんて、中1の時から和真と仲がいいクラスメイトたちにとっても見たことのない出来事だそうで、休み時間なんて、よそのクラスからわざわざ和真の様子を見に来る人までいる始末。


「あ、合奏開始だ。行ってくるね、渉」
「うん、がんばってね、凪」

 凪が急いでステージに上がっていった。

 でも、ゆうちゃんいなくて、どうするんだろ。
 桂が仕切るのかな。

 と、暢気に客席から見ていたら。

「渉!」

 部長の理玖先輩の声。

「はい?」
「ちょっと上がってきて!」
「あ、はい」

 呼ばれて僕は、急いでステージに上がったんだけど…。

「暫く頼む」

 へ?
 何のこと?…って思ったら。

 理玖先輩が僕をひょいと抱えて指揮台に乗せた。

「弾き振りのつもりでやってくれたらいいから」

 って。

「えーーーーー!」 

 なんと、ゆうちゃんの代わりをやれって言われたんだ!

 弾き振りっていうのは、ソリストが演奏をしながら指揮者も兼ねることを言うんだけど、大編成のオケではまずない。

 いや、つもりって言われただけで、実際僕は今、楽器持って来てないから弾かなくてもいいんだけど…って、そんなことじゃなくて!

「あのっ、僕、やったことないです」

 慌てる僕に、桂がコンマスの席から声を掛けた。

「メトロノームの代わりでいいからさ」

 え?

「それで、いいの?」

「いいのいいの」

 にこっと笑ってくれた桂に、ちょっと肩の力が抜けた僕は、どうせ5分くらいだから…と、しかたなくみんなに向き直った。

「あ、じゃあ、1楽章冒頭から」

 タクトもなにもないから、とりあえず指揮台にあった鉛筆を代わりにして、僕はクラリネットに合図を送る。

 クラリネットは、良い感じで入っては来たんだけど…。

「あの、クラリネット…」

 僕は合奏を止めてしまった。

「はい」

 クラリネットの首席は2年の萩野先輩なんだけど、ちゃんと返事をしてくれて。

「そこの1拍目、もう少し余韻残してもらった方が、低弦と絡みやすいと思うんですけど」

「…あ、なるほど。了解です」

 たとえメトロノーム代わりでも、指揮台に上がっている人間はオケの絶対指導者と認識されてしまうから、たとえ先輩でもきちんと返してくれる。
 
 それがなんだか申し訳無いんだけど…。


「すみません。じゃあ、もう一度」

 って、やればやるほど、いろんな音のいろんな情報が洪水のように押し寄せてきて、僕はそれを片っ端からやっつけていかなくては気が済まなくなってしまって、合奏はいつの間にか、異様に気合いの入った状態になってしまった…。 

 ソリストは僕だけど、指揮はゆうちゃんなのに。

 でも、僕は自分で自分が止められなくなってしまった。



                   ☆★☆



「どう思う? アニー」

 少し遅れてホールに来てみれば、指揮台には渉がいた。
 おそらく上がらされたのであろうことは容易に想像がつくのだが。

「びっくり」
「だな」

 それから更にしばらくの間、渉が率いる音の重なりを2人でじっと聞いていて、祐介はある予感に身の内が震えるのを感じていた。

 もしかすると、渉は羽を広げる場所を見つけたのではないだろうかと。
 本人に自覚があるかないかは別にして。

「…もしかしたら僕たちは、大変な場面に出くわしてるのかもしれないよ、祐介」

 やはり、アニーも感じているようだ。

「ああ…」

 これは急いで悟に相談してみなければ…と、祐介は思った。



                   ☆ .。.:*・゜



「遅くまですまなかったな、アニー」

「ううん、こちらこそ来させてもらえて本当に良かったと思ってるよ。僕たちの後輩が、相変わらず音楽と真摯に向き合ってくれていて、嬉しかった」

 長時間のレッスンにも疲れを見せず、アニーは本当に嬉しそうに笑う。

「それに、相変わらずここはレベルが高い。次席の美人も相当な遣い手だけど、音楽には進まないって?」

「ああ、沢本理玖ね。もったいないなとは思うんだけど、小さい頃からの夢があるそうなんだ。で、大学はそっちへ進みたいって希望だ」

「うん、なんか見た目では想像し難い感じだけど、しっかりした子だね」

「だろ?」

 優しげな見た目とは反する意志の強さも祐介は当然知っているが、当の本人は普段、そんな中身をみじんも見せない。
 いずれにしても、頼りになる生徒には違いないが。


「でさ、……祐介」

 アニーが表情を引き締めた。

「なに?」

「首席の子の保護者って、話したりできる?」

「安藤和真?」

「そう。…あ、いや、まだ高1だからもう少し先でもいいんだけどね。できたら卒業後に僕のところに来ないかなあって」

「…やっぱり?」

「うん、あれは、いいね。これからどうなっていくか、僕のところで育ててみたい」


 緊張のあまり朝から様子がおかしくて、昼頃には担任から『安藤、なにかあったのか?』と問い合わせがあったくらいで少し心配はしていたのだが、さすがにちゃんと実力が出せたのだろうと安堵した。

 おそらくアニーも、上手く誘導してくれたのだろう。
 アニーはその点、すぐれた指導者でもあるから。

「親権者ではないけど、保護者代わりなら、今すぐにでも話ができるけど」

「え、どういうこと、それ」

「さっき挨拶に行ったろ?」

「へ?」

「高2の時担任だった、副院長にさ」

「あ、うん。翼ちゃんっていくつになっても相変わらず可愛いよね。思わず抱きしめちゃったけど」

 3年間の在学中、たくさんの教師にも出会ったが、中でも松山翼は心の内も包み隠さず話すことの出来た教師の1人だ。

「安藤は甥っ子だよ、その翼ちゃんの」

「え!? ほんとに? じゃあ話は早いな。早速行ってこよっと」

 祐介に連絡を入れさせて、アニーはスキップでもしそうな勢いで、音楽準備室を出て行った。


END

第7幕 Crystal Snow〜六花の季節』へ


こんな和真くんはいかがでしょうか。

『おまけ小咄〜和真くんは珍しくドキドキ。』

☆ .。.:*・゜

 あの日は朝からもう、ガチガチだった。

 夏休みに渉のお父さんが約束してくれたとおり、本当にアーネスト・ハースさんが来てくれた。

 世界中のオーボエ吹きの憧れと言っても過言では無い、この楽器の頂点に立つ人物のレッスンが受けられるなんて、夢にも思わなかった。

 リサイタルすら、チケットが取れないっていうのに。


 ここのOBでもあるハースさんは、卒業後も何度か来てくれたらしいんだけど、今回は久しぶりと言うことで、前回の来校を知る在校生は一人もいない。

 ただ、浅井先生を始め、彼の在校時を知る人は多くて、その点で、校内に緊張感はゼロ。

 緊張してるのは多分、僕を始めとする6人のオーボエパートの人間だけだと思う。

 僕は自分で言うのもなんだけど、見かけに反して可愛げがない。

 そう、緊張なんてのも、結構無縁だったりする。

 大人も上級生も怖くない。

 中等部生徒会長だったときも、のめない要求は頑として突っぱねた。
 相手が高等部生徒会でも、院長先生でも。


 そんな僕が、朝からご飯も食べられず、授業中も半ば意識不明で、先生方に『保健室行った方がいいんじゃないか』なんて言われる始末。

 担任の森澤先生なんて、休み時間にわざわざ様子を見に来てくれたくらい。

 渉も隣でおろおろしてるようだったんだけど、それをフォローする余裕もなく、放課後になってしまった。


 そんな僕の緊張MAXを少し和らげてくれたのは、部活の時の渉だった。

 浅井先生が遅れるからって、理玖先輩に抱き上げられて指揮台に乗せられてしまった渉が、メトロノーム代わりでいいって言う桂にこれまた乗せられて、コンチェルトの指揮をした。

 ううん、それはまだ指揮と呼べるものではなくて、ただ、練習を指導しただけなんだけど。

 あの、華奢で大人しくて引っ込み思案で人見知りの渉が、誰よりも大きく見えるほどに、彼は指揮台の上で、マエストロだった。

 声も大きくないし、誰に対しても遠慮がちな物言いをするところもいつもと同じ。

 なのに、彼は完全に練習を引っ張って、引き上げていた。

 先生のようなカリスマ性はまだないけれど、でもそれは、いずれあとからついてくるに決まってる…と、僕は確信していた。

 渉はいったいどこまで高く上がるんだろう。


 …って、渉についてグルグル考えていたおかげで緊張は少し和らいだ。

 しかもアーネスト・ハースさんは、とっても人を乗せるのが上手くて、ガチガチだった僕はいつしか、『吹くのが楽しくて仕方がない』って思えるほどリラックスしてしまったんだ。

 そして最後にこう言ってくれた。

『君がここにいる間に、また来よう。約束するよ』って。

 僕はもう、天にも昇る思いだった。

おしまい


☆ .。.:*・゜

な〜んてまだまだ余裕ぶっこいてる風の和真くんですが、
実はこんな感じだったようです( ̄ー ̄)

『おまけ小咄その2〜和真くんは挙動不審。』

☆ .。.:*・゜


「じゃあ次、安藤。124ページから」
「……」

 返事がない。屍のようだ。

「安藤?」
「あっ、はいっ」

 慌てて立ち上がり、教科書を持ち上げた和真に、教師は目を瞠った。

「おい、安藤。教科書逆さまだぞ」
「えっ? あ!」
「しかもそれ、英語。今は現代文なんだけどな」
「うわっ、すみませんっ」

 と、ここで他の生徒ならば、クラスメートに笑われて、教師に怒られて…と、なるところなのだが、『やっちまった』のは、和真だ。

 あの『切れ者』が、こんなヘマをやらかしたことなど、今まで一度だってない。

 だから、クラスメートはもちろん、教師も、声もなく呆気にとられていて。

「…おい、大丈夫か? 保健室行った方がいいんじゃないか?」

 足早にやってきて、和真の額に手を当てるが、熱はないようだ。
 というよりはむしろ、冷たくなっていて。

「いえ、あの、すみません。大丈夫です」

 と、慌てて現代文の教科書出したのだが、教師は『いいから座ってなさい』と優しく和真を座らせた。

 そう、『何もない』のに和真がこんな風になるわけは無いのだ。


                    ☆★☆


「安藤、具合悪いって?」

 短い休み時間に、国語教師から連絡を受けた東吾がすっ飛んできた。

「先生…」
「大丈夫か? 気持ち悪いとか、痛いとか…」
「すみません、ちょっとボケッとしてただけです。気をつけます」

 そもそも『ボケッと』なんてことが和真にあろうはずがないので、東吾は釈然としないままに隣にいる渉を見るのだが、その渉もどうやら、和真の様子に狼狽えまくっている様子で、何かを聞いても有益な情報は得られそうもない。

「いいか、我慢するんじゃないぞ? 辛くなったらすぐ言えよ?」
「はい」

 …と、返事をするさまも、やはりどこか虚ろで、東吾は不安を募らせた。


                     ☆★☆


 祐介の携帯が振動した。

 見れば着信表示は東吾。
 もしかして渉に何かあったのかと、慌てて出てみれば…。

「はい、浅井です」
『あ、今、良いか?』
「はい、大丈夫です」

 落ち着きのない様子の東吾に、祐介は不安を募らせる。
 だが、出てきた名前は意外なものだった。 

『安藤だけどさ、部活でなんかあったか?』

「安藤…ですか?」

『そう、『安藤』なんだよ。朝から様子がおかしかったんだけど、授業中も意識喪失状態らしいんだ。で、授業してた先生方もみんな『絶対具合が悪いに違いない』って、そりゃもう、みんなで心配してるんだけどな、当の本人が『なんでもない』って言い切るんだよ。 クラスの連中に聞いても心当たりないって言うし…』

 そうは言われても、特に問題があるとの報告も受けていないし、認識もしていない。

「部活は問題無く順調に行ってます。それと、今日はアニーが来ているので…」

 そこまで言って、気がついた。

 ――…まさか、それか? いや、あの安藤に限って…。

『ああ、そうだっけ。アニーが来るって言ってたの、今日か。……って、それじゃない?』

「…それ、ですかね」

『いや、実はな、『紙パックのジュースのストローを咥えたまま10分微動だにしなかった』とか、『あめ玉やったら一口で飲み込んだ』とか、『頭に猫耳乗せたのに振り払うこともなくボンヤリしてた』とか、怪しい情報だらけだったんだ』

「猫耳……」

 それを乗せられてジッとしているのも、確かにあまりにも和真らしくない行動ではあるが、そもそもどうして男子校の教室に猫耳があるのかが謎だ。

 いや、猫耳を持ち込んではいけないという校則があるわけではないが。


『だからさ、めっちゃ緊張してる…ってのなら、色々と説明がつくわけだ』

 具合が悪いのでないことがわかればもう、不安になることもないと、東吾はワクワクした様子で話を続ける。

『いや〜、安藤も可愛いところあるんだなあ。やっぱり翼ちゃんの甥っ子だなあ〜』

「顔立ちもよく似てますからね」

『あ、やっぱりそう思う? あれだけ似てるのに生徒たちが未だに誰も気づかないなんて、ほんと、面白いよなあ』

 …なんてお話が、チャイムが鳴るまで延々続いたのでありました。

おしまい

☆ .。.:*・゜

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