桃の国的『旬な男』





 今、桃の国で一番旬な男、それは海塚千里(会社員・京都在住・23歳)だ。

 苛めてみたい男ナンバー1。

 かつての苛めてみたい男ナンバー1は、熱田直(大学生・苛められていた頃は高校生・18歳)だった。

 しかし、彼はいつの間にやら知恵を付け、今年のエイプリルフールにはパートナー(18歳・同級生)を騙すという高度なテクニックまで披露してくれた。

 これではいけない。
 そこで千里に苛められてもらうことにした。





もも:ちさとちゃーん!

千里:ちさとじゃありませんっ。

もも:もうっ、男がいちいち細かいこと言わないの。

千里:細かいことじゃありませんっ。

もも:いーからいーから。ね、笠永くんのこと、『ゆきのり』って呼べるようになった?

千里:…呼びませんよ。絶対。

もも:えー、そんなんじゃ、困るよ。

千里:なんで困るんですか。

もも:だってさぁ…(いきなりパソコンを取りだし、Word98を立ち上げる)



パターン1

「あ…だ、め…。だめだってば…。ああっ!か…笠永くんっ…」

 パターン2

「あ…だ、め…。だめだってば…。ああっ!ゆ…ゆきのりっ…」


もも:(ディスプレイを示しながら)ね、どっちが色っぽい?

千里:な…何なんですかっ、これはっ!

もも:来るべき君たちのお初シーンよ。あ、それともこっちがいい?


 パターン3

「あ…だ、め…。だめだってば…。ああっ!ゆ…ゆきとしっ…」


もも:これも、もちろんありね。

千里:ありませんっ!行利はまだ中学生ですよっ。

もも:ふふv大学生ならいいわけね(ニヤリ)、ま、最近のおこちゃまは進んでるから。

千里:そーゆー問題じゃ…っ

もも:あ、それともこれがいいかな?


パターン4

「あ…だ、め…。だめだってば…。ああっ!ゆ…ゆきのりっ…。
や、め…そこ…あぁ…ゆきとし…」


千里:こ…これはいったい…。

もも:ま、所謂一つの『3●』ってヤツよね。

千里:さ…さんぴ…。

もも:実は、これが一番希望が多かったんだわー。

千里:さ…さんにんで…。

もも:何しろ、桃の国初の『年下●め』だしねー。皆さんの期待も大きいワケよ。

千里:と…としした…。

もも:あれ…?ちさとちゃん?どしたの?

千里:…………。

もも:やーねー、こんなとこで寝ちゃいやよ。




この後、もも♪から電話を受けた行範&行利が、嬉々として意識不明の千里を連れて行きましたとさ。

めでたしめでたしv


千里:めでたくなーーーーーーいっ

END



2001年4月17日 桃の国日記に掲載。
若干修正を加えました。

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