Op.3
終幕 「薔薇の騎士」
【3】
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『近いうちに必ず顔を出すから』 管弦楽部の後輩たちに、そう伝えて…と言って、悟たちは大学へ行った。もちろん朝から。 今日から始まる大学生活は、悟たちにどんなことをもたらしたり、どんな出会いがあったりするんだろう…と、ちょっぴり不安になっているのは僕の方だったりして。 出会ってからちょうど2年が経った。 その2年間は、僕たちは聖陵という狭い空間にいて、僕はその狭い空間の中だけを心配していればよかったんだけど、悟たちは今日、大学という外の世界――広い空間へ出ていった。 行動範囲も交際範囲も、今までとは比べものにならないくらい、広くなる悟たち。 僕の知らないことが色々と増えるんだろうなあ…なんて思うと、ちょっとブルーだったりして。 「あら、葵、調子悪い?」 香奈子先生が心配顔で覗き込んでくる。 「あ、全然、大丈夫です」 慌てて否定する僕に、先生は『そう?』ってまだ心配そうなんだけど。 僕がちょっとへこたれているのは、ちょっとブルーになってるから…だけじゃなくて、ぶっちゃけ悟の所為だ。 僕は今日、入寮だから、悟が大学から帰ってきても、僕はもうこの家にいない。 だから…って。 朝まで寝かせてくれないなんて、あんまりだと思うんだけど。 だいたい悟ってば、僕と同じで思いっきり寝不足なはずなのに、今朝は妙にすっきりした顔してたし。 でも、家を出る前は、何度も何度も僕に『学校で何かあったらすぐに電話してくるんだぞ。でも、何にもなくても電話するんだぞ』って念を押して、それはそれは心配そうで、昇と守がちょっと呆れてた。 「今日はね、杏のタルトなのよ。浅井くんにも持っていってあげて」 「わあ〜、美味しそう〜。祐介も喜びます」 祐介は、カッコつけてるのか『別に嫌いじゃないよ』なんて言うけれど、実は密かに甘いもの好きだ。 特に香奈子先生のお手製には目がなくて、その点で森澤先輩と意気投合してたっけ。 ちなみに森澤先輩の初恋の人は香奈子先生らしい。 陽司にはナイショだけど。 去年の今日は、みんなで香奈子先生ご自慢の洋梨のタルトを食べてから聖陵へ向かったけど、それも今日は僕1人。 先生は僕を学校まで送ってくれて、それから大学へ行くみたい。 光安先生は、さすがに生徒である僕と同じ時間にのんびり登校するわけには行かなくて――今年も音楽推薦の新入生が何人もいることだし――朝早く、昇より先に、ここを出て学校へ向かった。 昨夜はパーティの後も、昇と先生はずっと寄り添って過ごしていて、本当に2人とも幸せそうで、見ている僕も嬉しくなったりして。 そんな2人を、守が『新婚さん』って冷やかしてたけど、守にも早くいい人が見つかるといいなと思う。 強くて優しい守が、甘えられて、そして癒してくれるような素敵な人が。 ☆ .。.:*・゜ 駅前は、今年もやっぱり男子高校生の大売り出しだった。 この前は学校の父兄専用駐車場まで送ってもらったんだけど、今日は道も混んでいるし、僕もやっぱり何となく歩いていきたい気分で、駅の近くで香奈子先生に降ろしてもらった。 駅前から学校までは桜並木を約15分。 去年は満開を通り越していたけれど、今年は3月に入ってから少し冷え込んだ所為で、まだ五分咲きと言ったところだ。 僕がこうして桜並木の下を歩くのもこれで3回目。そして、最後。 この先、この桜にお目にかかることはあっても、この制服でこの花の下を通るのは、もう今年だけ。 3年ってきっと、本当にあっと言う間だ。 中学の3年も早かったけど、この分だと高校の3年はその比じゃなさそう。 そして…。 「葵〜! 久しぶり!」 「あ、久しぶり〜! 元気だった?」 「元気元気! 葵は?」 「うん、僕も元気〜」 去年と同じように、次々と掛かる声。 「奈月、演奏会あったんだって?」 「うん…って、何で知ってるの?」 だって、尋ねてきた友達は陸上部員だったりするから。 「新聞に出てた」 「あ、そうなんだ〜」 「なんだ、知らなかったのかよ〜」 同級生たちが集まってきて、笑いが起こる。 でも、そんな中でも去年とちょっと違うことが。 「…ほら、あの人だよ。週刊誌に載ってた」 「あ! 指揮者の息子って人だろ? モデルもやってたって」 真新しい制服の生徒たちが僕に向ける好奇の目。 「でも、確かに可愛いよなあ」 「けどさ、CMとはちょっと感じ違わなくね?」 そりゃそうだっ! アレは女装っ。僕は歴とした男子高校生だっ。 「だよな。あれより素顔の方が可愛いもんな」 なんだと〜。 ワナワナしている僕の肩をポンッと叩く大きな手が。 「大変だな、葵」 笑いながら言うなっての。 「ゆうすけ〜」 なんだよ。自分が順調に男らしくなってるからって。 でも、マジでまた一段と体つきがしっかりしたような気がする。 なんか、長期休暇が過ぎるたびに大人っぽくなっていくようで、こうなるともはや、僕の焦りもなんだかばかばかしい…。 「先輩たち、元気?」 「あ、うん、元気だよ。昨日入学式だったんだ」 「大学か…どんなとこなんだろうな」 「早く行きたい?」 「そうだな。行きたいような気もするし、まだここでのんびりしていたいような気もするし」 だよね。 ここは本当に、僕たちを守ってくれるゆりかごのような場所だから。 「中学に入った時は、高校3年生なんて、とんでもなく遠い未来に見えたけど、過ぎてみればあっと言う間だな」 「この1年も短そう?」 「きっとな。でも、今までの5年間に負けない1年にしたいと思ってる」 言い切った祐介は、体つきだけじゃなくて顔つきも凛々しくて、遠巻きについてきている下級生たちがボーっと見惚れている。 「そうだね。忘れられない一年にしたいね」 僕がそう言うと、祐介は頷き、そして僕を見下ろしてきた。 「それと、葵にとって平和な一年であるように…って願ってる」 「祐介…」 ここへ来て、1年目も2年目も、なんだか『人生の一大事』が色々と押し寄せてきて、僕はみんなに随分と心配をかけた。 特に祐介にはたくさんの心配をかけて、一杯一杯支えてもらって。 「ほんと、ありがと」 たくさんの感謝を込めて…。 「今年は僕が祐介を守ってあげる」 って、僕は結構真剣に言ったつもりなんだけど。 「え〜? 別に葵に守ってもらわなくても、自分の身くらい守れるしー」 「あ、ひっどーい」 そんなこと言うなら、もう『例のこと』、お世話――現段階ではまだ『お節介』だけど――してやらないんだから。 って、噂をすればほら。 前方に、デカチビコンビ発見! 藤原くんと初瀬くんがいつも一緒に入寮したり退寮したりするのは、実家がとっても近いからだ…っていうのは、もう祐介も知っていることではあるんだけど。 …おや、祐介ってば、なかなか麗しい憂い顔じゃないですか。 前方を行く2人の姿をジッと見つめている祐介が、以前のような『不機嫌』ではなく、『複雑』な顔をしていることに、僕の直感は『いい感じ』と告げているんだけれど、以前にも増して親密な様子を見せる2人に、『これから先』のさらなる不透明さが気になるところだ。 なんとか上手く行くといいんだけどな…。 ☆ .。.:*・゜ 『123号室の浅井くん、内線1にお電話です。繰り返します、123号室の浅井くん…』 まただ。これでいったい何度目だろう。 間もなく寮内の電話は取り次ぎ終了時間になるというのに、祐介への呼び出しのなんと多いこと。 「行ってくる」 祐介は、またしても僕に何かを言おうとしたところでまた呼び出されて廊下へ出ていく。 僕も、毎度『何かあったの?』と聞こうとしては、祐介がまた呼び出されて出ていく…って状態で。 あ、ちなみに僕たちの新しい部屋は123号室。 修学旅行から帰ってすぐに部屋替えをしているから、今日は何にもしなくてよくて、楽だったんだけど、部屋割を見た時にはほんと、驚いた。 だって、この部屋はついこの間まで悟と横山先輩がいた部屋なんだから。 でも、悟が1年間暮らした部屋に入れたことは、僕にはとっても嬉しいことで、もちろん悟が使っていた方のベッドが僕ので、悟が使っていたクローゼットには、悟が着せかけてくれたブレザーがちゃんと入ってる。 僕のより、軽く2サイズは大きい――いや、もしかしたら3サイズ?――悟のブレザーは、今でも悟の温もりを残しているようで、今年一年の、僕のお守りになりそう。 「ただいま…」 疲れた顔をして、祐介が戻ってきた。 時間は10時ジャスト。 電話の取り次ぎは終わりだから、これでもう呼び出しはないし、ゆっくり話が聞けると思うんだけど。 「大丈夫?」 初日からこんなに疲れてたんじゃ、大変だよ…って思ったら、祐介は『はあ〜』っとため息をついて、僕に『まさに青天の霹靂』…なんて言ってきた。 やっぱりなんかあったんだ。 「って、誰からの電話だったわけ? 同じ人? 違う人?」 「みんな違う相手。しかも管弦楽部の先輩たち」 え? それはまた…。 「何かあったの?」 OBに何かあったのかと不安になってみれば。 「電話取るなり、『部長のお前ならなんか知ってるだろっ』…って言われてもなあ」 「何か…って、何?」 「いや、それがさあ…」 祐介が自分の椅子を引っ張ってきて、僕の前に座った。 「今日、夕方から光安先生、出かけてたじゃないか」 「あ、うん。演奏会だって聞いたよ。音楽院の同期がリサイタルやるから…って」 「その演奏会に、わが管弦楽部のOBたちもたくさん行ってたそうなんだ」 「そうそう、結構有名なチェリストらしくて守も行きたがってたんだけど、時間が間に合いそうにない…って残念がってた」 だから、管弦楽部の先輩たちが大勢行ってても不思議じゃないと思うけど。 「そう、その会場で…だ」 祐介が声を潜めた。この部屋には僕たちしかいないのに。 「OBたちは先生を見かけたから声を掛けた」 そりゃそうだろ。 「で、休憩中も先生と話をしたOBはたくさんいた」 うんうん、それで? 「みんな言うんだ。先生が、左の薬指に指輪をしてたって」 ……っちゃー。 先生、校外ではちゃんと指輪してるんだ。愛だな〜。 「で、もしかして先生、結婚したのか…って。何にも聞いてないって、OBたちは息巻いてたけどな」 それは仕方ないよ。だって昨日だったんだもんね。結婚式って。 「ってさ、祐介。OBたちは何で先生に直接聞かなかったの?」 センセ、結婚したの〜?…って直接聞けば早いのに。 まあ、正直に答えてくれるかどうかは別として。 僕の疑問に、祐介が肩を竦めた。 「『その口』から『真実』を聞きたくなかったんだとさ。『あの』先生が、誰か一人のものになったなんて、考えたくもないんだそうだ」 「ぶっ」 なにそれ。吹き出しちゃったじゃないか。もう。 「でさ、現役の生徒で、しかも管弦楽部長なら先生から直接何かを聞いてるんじゃないか…って、みんなして突撃してくれた…ってわけだ」 腕を組み、足を組み――くっそう〜。相変わらず長い。悔しい。――祐介は背もたれに身体を預けて僕を見る。 「いや、でも僕も驚いたけどな。何にも聞いてないし、先生が指輪をしてるとこも見たことはないし、だいたい今日だって校内ではしてなかった」 そして、ニッと笑う。 「でも、葵は何かを知ってそうだな」 え? 「ええと、な、なんで?」 どどど、どうして、僕が。 「ちっとも驚いてないし」 ……。 「え〜! お、驚いてるよっ。センセが指輪してるなんて、そんなっ…」 って、言い募ろうとしたんだけど、祐介の長い指が僕のおでこを小突いた。 「素直に吐け」 うー。 「あ、ええと、その…悟に聞いてみてもいい?」 「何を? だいたいどうして悟先輩なんだ?」 「あー。その、色々と。…あ、でももう今日はダメだよね。ほら、電話かけられる時間終わっちゃったし〜」 とりあえず、今日は回避!…と思ったら。 「電話ね…。じゃあ、葵の言うとおり、光安先生に直接聞くことにしよう」 え…。 「校内の、先生の部屋への電話は24時間OKだからな」 「でも、それって『緊急時』はOK…じゃん」 「これはどう見ても『緊急時』じゃないか。顧問の一大事なんだからさ」 うーんうーん…。 って、唸ってる間に僕は談話室横の電話まで連れて行かれた。 消灯点呼が近いから、談話室に人影はなく、その点ではよかったんだけど。 祐介は本当に、先生に電話してしまった。 「浅井です。遅くにすみません。…はい、ちょっと緊急でお聞きしたいことがあって。今、葵に替わりますので」 え? 僕っ?! 「な、なんで祐介が聞かないんだよっ」 「いいからほら」 受話器を突き出され、僕は渋々それを受け取った。 「…あのー」 電話の向こうで先生が笑った。 『だいたい察しはついてるよ。OBたちが浅井に何か言ってきたんだろう』 さすが先生! でも。 騒ぎが予測できるのに、わざわざ指輪をしていた…っていうことは。 「せんせー、もしかして確信犯ですか?」 僕の言葉を、祐介が目を丸くして聞いている。 『まあ、あたらずとも…というところかな。浅井には話していいぞ』 「ほんとですか?」 あらびっくり。 『ああ。昇も、『浅井には話しておいた方がいいと思う』って言っていたから』 まあね。何と言っても信頼のおける管弦楽部長さまで、先生の片腕なんだから。 「じゃあ、その他諸々は、どうします?」 『浅井に任せとけ』 「え〜!」 そりゃひどいって。 『浅井に替わってくれるか?』 「あ、はいっ」 僕は祐介に受話器を押しつけた。 「替わってって」 祐介はちょっと神妙な顔で僕から受話器を受け取って…。 「…はい。……はい」 何度か相づちを打った後、『わかりました。任せて下さい』と言って電話を切った。 そして僕たちは部屋に戻り…。 「先生が、『浅井には本当のことを言うから、詳しくは葵に聞きなさい』ってさ。で、『本当の事は浅井だけが知ってくれていればいいから、後は任せる』って言われた」 そうか。 養子の件はいずれバレる可能性が高い。 でも、指輪の本当に意味は、わかる人だけが知っていればいいことだから。 僕はかなりホッとした。 こうして、僕の一番の親友が、昇と先生のことを知ってくれているっていうのは、とっても心強い。 「ええとね。実は昨日…」 「昨日?」 「センセ、結婚式だったんだよ」 「………え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」 あ。さすがに驚いたな。 「だ、誰とっ? 相手は? 知ってる人?」 「うん。すっごくよく知ってる人」 「葵が? 僕が?」 「僕も祐介も。ついでに管弦楽部員もみんな」 ピンとくるかな。無理かな。 だって『結婚式』って言っちゃったもんな。 案の定、祐介は真剣な顔で首を捻ってる。 「えっと、正式には養子縁組で、戸籍上は親子になっちゃったんだけど、でも2人も気持ちは『そう言うこと』だから、昨日、家で結婚式やったんだ。もちろん身内だけだったんだけど」 祐介が目を瞠った。 どうやら、『養子縁組』でピンと来て、『家』とか『身内だけ』って言葉に反応したらしい。 「…もしかして、先輩…?」 「うん!」 って、まさか『守』とか言わないよね。それって怖すぎるし。 「…いや、もしかして…って思わないこともなかったけど、でも昇先輩はああいう人だから、てっきり…」 冗談だと思ってた…という祐介が、ちゃんと相手を把握してくれたことに、僕はホッとする。 ずっと校内で『噂の恋人』同士だった先生と昇。 でも、ほとんどの生徒はそれを、祐介が言うように『冗談』だとか『ガセネタ』だとか『やらせ』だと思っていた。 「先生と昇先輩って、いつから? いつからそんな風に真剣に思い合ってたんだ?」 だから祐介の疑問ももっともで。 「んっと、守に聞くところによると、昇がここへ入学するちょっと前から…って」 2人が小学6年生の後半、先生のところへ預けられていたことを祐介は知らないんだけど、でも香奈子先生と光安先生がずっと以前から知り合いであることは知っている。 だから、入学前の2人が知り合っていても不思議は全然ないんだけど…。 「え、それって、昇先輩が小学生の時っ?!」 「あ、うん。そう言うことになるかな」 「って、先生、いくつだよっ」 祐介は僕の返事も聞いちゃいない風で、指を折りはじめた。 「…29!?」 …あー、そんなもんかな。確か17歳違いだと思うし。 「29と12で真剣交際っ?!」 や、その頃はまだ『養子縁組』だとかってことにはなってなかったし、そう言う意味でちゃんと気持ちが通じ合ったのは一昨年の夏なんだけど。 「………せんせ…そう言う趣味だったんだ……知らなかった……」 あ。そう言うオチね。 って、祐介、魂抜けてったよ? 「あ、そうそう、いいものあるんだ。見る?」 僕は、抜けていってしまった祐介の魂を呼び戻すべく、引き出しから愛用のデジカメを引っぱり出した。 「ほら、昨日の結婚式」 手のひらサイズの液晶画面に、僕は昨日の昇の様子を次々と呼び出す。 特に、指輪をはめてもらってる時の昇の顔は、とんでもなく可愛くて、抱きしめたくなるくらい。 「…昇先輩って…こんな顔するんだ」 あ、魂帰ってきたよ。 「いつも元気でやんちゃな顔しか見てなかったからさ、こんな、頬を染めて照れてる先輩って…」 何だか新鮮…と、祐介は呟いた。 「超ミニで平気で舞台に立てる人がなあ…」 それ、どういう『感心』だよ。 「でも、幸せそうだろ?」 僕が言うと、祐介は頷いた。 「ああ。先生も昇先輩も、凄く幸せそうだ。こっちまで嬉しくなるくらい…」 祐介がふわっと微笑んだ。 祐介もいつか、この2人のように、周りまで幸せにしてしまうくらいの笑顔で誰かさんを見つめられるようになるといいね。 「でも、こうしてみると葵と昇先輩って、素顔でも似てるよなあ」 「え、ほんと?」 「ああ、笑った目元とか、そっくりだ」 言われて嬉しくて笑った僕に、祐介は『よかったな』って、また微笑んだ。 『よかったな』 祐介のこの言葉には、きっと色んな意味が含まれているんだと思う。 それらの『色々』を、見守り、手を貸し、助けてくれた祐介に、僕がお返しできるものってなんだろう。 祐介は笑うけど、僕は本当に、祐介のことを守りたいと思ってるんだよ? 何ものにも代え難い、僕の一番の親友を。 |
【最終回】へ続く |