プロローグの遙か昔




 この次の生があるならば、どうか地に住む人となれますように。

 この魂を、天から降ろし、地に息づかせて下さい。

 光に溶けいく瞬間まで、願い続けたこの想いを、どうか、どうか、叶えて下さい。

 再び、あの人に逢えますように。

 再び、あの人の腕に還ることができますように。



 


 この次の生のすべてをお前に捧げよう。

 この魂に力を…。

 地に降りてくる魂を、しっかりと受け止められるように。

 闇に溶けいく瞬間まで、願い続けたこの想いが、必ず天に届くように。

 私は必ずお前を探しだす。

 再びこの腕に抱く日まで、幾たび土に帰り、幾たび生まれ落ちようとも。


 この想い、叶う日まで…。




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